㈱松藤 SDGsへの取り組み

1905年創業 株式会社 松藤

「酒蔵で始めたこと」「酒蔵で出来ること」

エネルギー

株式会社松藤はSDGsが発足する前から、酒蔵横を流れる美徳川の水質保全に取り組んできました。エネルギー及びCO²排出削減を推進し、電気使用量を毎年削減してきています。

高圧電気は電気の見える化システムによって社員独自で電気量の使用状態が把握できるようになり、電力の目標設定を設け、定期的な管理によって目標値を意識すると各時間帯に応じて電気使用量を抑えることができます。

環境

伊芸工場、石川もろみ酢工場全体の照明をLED照明仕様へと変更しました。

それによってHACCPを推進する工場内の安心安全品質の製造業務行うことができ、発熱低下、消費電力の効率的削減を実現しました。

今年は大量の米を蒸したり、泡盛を蒸留する重油型ボイラー機からLPガスへ移行しました。年間CO²削減効果はスギの木がCO²を吸収する約2000本に値します。

当社の酒造りの基本となっている水は恩納岳の伏流水を洗米から使用しています。

この天然資源である水の状態を管理しながら、無駄のない使い方、環境に負荷を与えない効率的使用を目指しています。

冷却水が大量に必要な仕込みタンクには、川の流水を工場冷却水ポンプへ誘導し、タンクから仕込みタンクの蛇管パイプへと流れ、もろみを冷やし終えると元の川に戻るというエコサイクルとなっています。

洗剤の仕様

麹菌布などの洗濯、社内での洗剤には界面活性剤入りの洗剤は使用しないこと、弱酸性次亜塩素酸液などによる人や川への安全に配慮したものになっています。

「働きやすい職場」 「休みやすい職場」「残業のない職場」

働く人同士のコミュニケーションによって個人の意思によって、社員お互いの作業性を考慮しながら、子育て、健康管理、両親などの介護など各々の事情で休みをお互いで決める、いつでも休暇が可能という環境を作り出しています。

例えば、親の介護や病院の付き添い、子どもの発熱などによる急な対応、子どものお迎え時間に合わせて帰宅する。夏休みに子どもが自宅にいる場合のお昼時間の対応などです。

リサイクル  

大量に使用する瓶、紙、段ボールのリサイクルには以前から取り組んでいます。

使用済み瓶は工場内でドラム缶にためた後はリサイクルされます。瓶は紙同様リサイクルの仕組みが整った素材です。

パッケージにも裏段ボール素材の使用を進めています。紙よりクッションが高くリサイクル工程においても優れた天然素材です。

蒸留粕の商品化と商品価値を活かした取り組み

蒸留後のもろみ粕は蒸留後すぐにもろみ酢工場に運ばれ、もろみ酢として健康食品として、飲料としてもろみ酢工場で新たな商品として生まれ変わっています。

飲料以外でのもろみ粕は米、みかん畑、にんじん畑の農業肥料として、また山羊などの飼料に使われ、うるま市では放牧和牛生産地での牧草の農地の土壌改良に活かされて肥料として使われ始め、化学肥料を使わない農地整備を進めており、今後さらに大きな価値を育みはじめています。

企業活動、地域貢献

「株式会社松藤」は首里での1905年創業、戦後金武町に移転後やがて120年になりますが、一貫して地域の伝統文化、民族文化を支える企業としての役割を果たしてきました。戦後すぐに立ち上がった小那覇ぶーてんの沖縄民謡、芸能団は戦争で疲弊した住民へ明るい話題や笑いを届けるエンターテイメントとして、酒蔵のトラックを使用して各地に芸能団を届けるボランティアとして、戦後の沖縄の復興へ貢献してきました。

琉球泡盛の酒蔵として泡盛をめぐる伝統文化、民族、食文化に企業の責任を果たしつつ、今後も沖縄の地域全体を盛り立てる企業として取り組みを続けていきます。