「仕次ぎ(しつぎ)」とは、泡盛をさらに美味しい古酒に育て、永年古酒を楽しむためのブレンド方法です。数百年にわたり古酒としての風味をそこなわず、子孫代々伝えていくことが出来るとされています。
まず年数のことなる複数のクースーを甕貯蔵します。
そして、最も年数が古いクースーが減った分(取り出して飲んだり、蒸発で減った分)、次の年数のクースーを減った分だけ古い甕へと、順次補充していくという方法です。
この方法であれば、常に若々しい活力のある泡盛が一定量ブレンドされるため、貯蔵したクースー全体の活力が保たれ、香り成分などが増していくのです。
ご家庭での仕次ぎ貯蔵甕としては、3升~1斗甕のサイズが一般的です。最も年数の古い甕を「親酒(アヒャー)」と呼びますが、親酒から汲み出すのは「年間に10%以内」とされています。逆に言うと、年間に親酒の10%分を楽しむことができる!ということになりますので、楽しみたい量に応じて仕次ぎ甕の大きさを決められてはいかがでしょうか。
この技術がみられるのは、世界中の酒類の中で、シェリー酒(ソレラsolera)と泡盛のみです。それは、超長期熟成に耐えられる酒であることが前提とされるからです。だからこそ、泡盛文化を世界に誇ることが出来るのですね。
なお、当蔵でも仕次ぎ甕や酒をご提供しております。ご希望の方は、仕次ぎで古酒を育てるページをご参照いただき、ご相談ください。