島根県 旅館吉田屋

島根県で100年続く古い旅館を若者たちが運営しているといえば、奇妙な話に聞こえる。
大正生まれの建物は3階建てで、地元の文化財である。

後継者のいない旅館を都会生まれの若女将と若い衆たちが

地元の農家を耕したり、地元の行事に参加したり、環境を考えながら
自分たちの社会貢献と同時に旅館は独自の運営をしています。

一昨年の夏に旅館吉田屋の若女将であった山根多恵さんと知り合いました。

若くてやる気のある、元気が有り余っているみんなを束ねてソーシャルファームを実践するリーダーです。

崎山酒造廠でも泡盛の造りの中では不可能と思われている一次産業から

三次産業までを想定した、米作りからかかわった泡盛造りを行い、

一般の酒の流通とは違う独自のルートを確立することにより、
一次産業を応援できる企業のあり方を模索していた時期でもありました。

彼女たちの母体であるオールターナティブとの関わり、

女性企業家を応援するWWBの活動など、私自身が大きな刺激を受けています。

同時に女性のたくましさとしなやかさ。

若者たちの発想力の豊かさと、活動の広がりの速さ。

共感と驚きを覚えながら
今後の活動の厚みと幅に期待を寄せる応援団でもあります。

そんな皆さんから写真のみかんをいただきました。

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今年は、長い夏にあったように、大陸性気候の不安定がもたらす温度の変化に植物たちの対応が出来なかったのか、

果物全体が不作を聞いています。

そんな貴重なみかんは、山口県諏訪大島で採れたものです。

農業は厳しく、普段の生活に密接にかかわっている割には、

自然環境は決して私たちの思い通りにはなりません。
米作りを経験した私の実感でもあります。

そんな自然とうまく、親しく付き合っていくことこそ、

社会の一員である証拠であるかもしれない。

形は不揃いですが、甘くて酸味が深く太陽の光をいっぱい受けてたくましく育ったみかんでした。
ありがとうございました。