今回の機器はこちら!
オートクレーブ!
カタカナではこれが何の機器なのか分かりづらいですよね…
日本語名では「高圧蒸気滅菌器」
と呼ばれており、
高圧の蒸気で殺菌より上の滅菌!を行うことが出来る機器です。
この機器は、
酵母を育てるとき(酵母の培養)に使用する培地を滅菌するためや、
クリーンベンチ内で使用する器具(シャーレやスポイトなど)
をあらかじめ滅菌しておくなど
洗剤で洗うよりもキレイに出来るとっても優秀な機器です!
どうしてここまでするかというと…
お酒を造るためには微生物(黒麹菌・酵母etc…)の力を借ります。
その子達だけが育ちやすい環境にするために、
何もいない状態にしてあげることが大事になってきます。
他の微生物がいると、育てたい子が負けてしまう可能性があるためです。
この機器はその土台を作ってくれる大事なものです。
オートクレーブさん素敵です…!
今年もついにこの日がやって参りました!
一年に一度、産業まつり時期のみ購入できるという崎山酒造廠の隠れた銘酒。
その名は、
「蒸留仕立て44度~101号~」
呼んで字の如く、そのまんま!!名前の通り蒸留したばかり、できたてホヤホヤの新酒です。
この新酒は、蒸しに始まり、製麹、もろみ、そして蒸留と、従来の造り方と異なる方法をとってより丁寧に手間隙かけて造られているんですよ。
本日(9月29日)、そのお酒「蒸留仕立て44度~101号~」の蒸留日なのです!!
今年の新酒「蒸留仕立て44度~101号~」も、なかなか良い味に仕上がりましたよ!
機器シリーズ第五弾は、
インキュベータ です!
日本語名を恒温槽(こうおんそう)という代物。
インキュベータの性能として、
恒温=温度が一定である=同じ温度の空間にしてくれる機器です。
これをどのような時に使用するかというと、
昼夜関係なく適温を一定で保ちたい時。
種モロミづくりの前準備として行う 酵母の培養 や、
前回紹介した 酵母の植え替え(植菌) の
際に使用します。
この子のお陰で酵母が順調に培養、育ってくれます!
ありがとう!インキュベータ!
蒸留後、検定作業(容量(ℓ)、アルコール度数(%)、温度(℃)を計測すること)を終えた泡盛は、これから貯蔵・熟成に入っていきます。
熟成・貯蔵に入る前に、写真のようにサンプルをとり、試飲をし味・香り・バランスをチェックしています。
蒸留直後の泡盛は、粗々しく味や香りのバランスが不安定な状態なので、けっして「美味しい」って感じるわけじゃないんです。。
ですが、できたてホヤホヤの泡盛を感じると、普段飲んでる泡盛の味の良さはもちろん、そこにいたるまでの時間の経過も感じることができると思いますよ。。
崎山酒造廠の工場見学では、そんな貴重な出来たばかりの泡盛も試飲できますよ。もちろん運転手以外の方だけですけど♪
検尺というのは、酒の量を測定する作業のことです。
なぜ酒の量を測るのかというと、
お酒が瓶に詰められる際に減った量とあたっているかなどの確認のためです。
どのように測るのかというと、
長い棒に目盛りのついた検尺棒(→小道具②を見て頂けると幸いです)という道具を
お酒の入った容器内にまっすぐ静かに入れていき、
検尺棒の目盛りで酒の量を測定します。
同時に、酒質のチェック(前回との味、香りの変化)も行います。
このチェックの際、カメを開けるとお酒のいい香り(古酒香など)がして、
お酒の成長がみえて楽しくなる作業のひとつです。
今年も早くも9月に突入!!
中秋の名月にスーパームーン!!
太陽の日に日にと短くなって朝夕と少しずつ涼しくなってるような・・・・
が、しかし
日中はまだまだ真夏!!暑いのって何の!!
まっ、それと関連はないけれど・・・
今日は三角棚の大掃除!!
これで今週の準備も万事OK!
これはただの棒…?
いえ、違います!
検尺棒(けんしゃくぼう)
という酒の量を測る道具です!
近くで見るとこのように目盛りがついていて、
これで容器(ステンレス・甕)内のお酒の量を知ることが出来ます!
測り方については次回!
蒸留後の泡盛は、メートルボックスの中を通って、初留、中留、後留の順に地下タンクへ流れていきます。
蒸留を終えると、次は、検定作業を行っていきます。検定というのは、蒸留を終えたばかりの泡盛の容量(ℓ)、アルコール度数(%)、そして温度(℃)を正確に計測することです。
蒸留直後のアルコール度数は、だいたい44度くらいです!
なぜアルコール度数が44度かというと・・・泡盛は酒税法上、アルコール度数が45度以下と定められているので、44度になるように蒸留を調整しているのです。
ちなみにアルコール度数が45度以上だと、スピリッツになります。
機器シリーズ第4弾は、 「分注器(ぶんちゅうき)」です!
分注器というのは、字のごとく分けて注ぐ機器です。
この機器をいつ使用するかというと…
熱々の液体培地を試験管へ均等に入れる際に使用します!
分けて入れるだけなら計量カップなどでいいのでは?
と思うかもしれませんが、
この液体培地というのには、よく寒天が含まれています。
そのため冷えると固まり、せっかく計っても試験管に移す際にカップに残ってしまうことがあります。
しかし!分注器はこのように注射器のような構造をしており、
計った液体をすべて試験管に移すことが可能なのです!
この子には、斜面培地や細菌検査用の培地調製時に、
とてもお世話になっています。
ありがとう!分注器!
先日斜面培地を作りました!
(斜面培地については、前回の「斜面培地①」を見てもらえると幸いです)
まず材料から。
量りとった培地の栄養3つと、
液体を固めるために寒天を三角容フラスコで混ぜます。
ただ混ぜるだけでは混ざりきらない子達なので
熱(お湯)で温めてキレイに混ぜます。
→
少しわかりづらいですが、キレイに混ざると液体が透明になります。
この熱くなった液体を分注器というハイテク機器で
加熱滅菌を行った試験管に7mlずつ分注(分けて注入!)し、
オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)で滅菌します。
滅菌した液体を冷めないうちに傾けて寝かせておきます。
この液体には寒天が入っているため、冷えると固まります。
固さは羊羹(ようかん)くらいです。
これで完成!
傾けた部分に酵母を住まわせ(→酵母の植菌)、生きてもらいます!
どうして斜め?かというと、
試験管を立てたままだと円柱上の上・直径1.5cmのスペースでしか生きられない!
狭い!狭すぎる!
ということで、
斜めにして居住スペースを広くして、酵母には踏ん張って過ごしてもらっています。
ごめんよ酵母!
洗米後の米のとぎ汁はとても栄養分が豊富でうちではそれを利用しEM発酵液を作っていますよ~!
それをただで配っているので、地元の方はもちろん他の地域の方がきて、ペットボトルなどに入れ持ち帰っています。
皆さん自家菜園や家の掃除などに使っているそうでありがとうととても喜ばれて帰られます^^
蒸留工程を終えて流れでてくる泡盛は、最初から最後まで同じアルコール度数・同じ香り・同じ味ではないんですよ!!アルコール度数によって三つに分類されます。
まずは、初垂れ(初留)・・・蒸留して最初にメートルボックスに流れてくる泡盛。そのときのアルコール度数 は60度~70度くらい。アルコール度数はとても高いけど、とても華やかな香りと混じっ気のない爽やかな味わいですよ。
次にでてくるのが、本垂れ(中留)。味の中核になるところで、アルコール度数は25度~60度くらいまで。本垂れが大部分をしめるので香りも味も泡盛らしい味わいです。
末垂れ(後留)・・・アルコール度数が25度以下が末垂れ。アルコール度数が下がるのはもちろん、香りも徐々に減少していき、最終的には水っぽい感じになっていきます。
写真では見ずらいかもしれませんが、メートルボックスの中にある棒の様な物(アルコール用)浮標計が短い時が、アルコール度数が高い状態で、後留時のように長くはっきりみえるときはアルコール度数が低い状態です。
この3つの部分が全て合わさって香り良し、味し良しのバランスが取れた泡盛・松藤ができるんです。